2月20日(月)〜2月26日(日) 今週のおすすめ番組


こんもりとした大きなアフロヘア、大きな丸いサングラス。

大柄な身体のラインを強調するピタピタのスーツ。

35年あまり続いたアメリカの音楽番組「ソウルトレイン」のプロデューサーであり司会者でもあった、ドン・コーネリアスさん。

ソウルミュージック界の“ドン(首領)”が、先日、75歳で亡くなりました。


「ソウルトレイン」は、1971年から全米放送が始まりました。

ジェームス・ブラウン、マーヴィン・ゲイ、スティーヴィー・ワンダー、

アレサ・フランクリンなど、多くの黒人歌手が出演しました。

まさに「アメリカのR&Bを育てた番組」でした。

歌だけではありません。

ファッションやダンスなど黒人社会のカルチャーを、人種の壁を超えて広げたことも大きな功績でした。


司会者として圧倒的な存在感を見せたドン・コーネリアスさんには、決まり文句がありました。

「ラブ、ピース、アンド、ソウル!」

ベトナム戦争海兵隊員として従軍した自らの経験を踏まえ、戦争に疲れた若者たちを励ましたいという思いがあったといいます。


「ソウルトレイン」という番組名にもこだわりがありました。

ニューヨークやロサンゼルスなど、黒人が多く「ブラックシティー」と呼ばれた街を、「電車(トレイン)」のようにつなぐ役割を果たしたい。

そんな思いが込められていたといいます。


そんなドン・コーネリアスさんが亡くなった・・

巨星墜つのニュースに、1つの時代が終わり告げたと感慨にふけった方も多いのではないでしょうか。


15日(水)の「松尾潔のメロウな夜」は、ドン・コーネリアス特集でした。松尾さんが、かつてドンにインタビューした秘話などを披露しました。

また、久保田利伸さんが「ソウルトレイン」の思い出を語ってくれました。

子どもの頃、ソウルダンサーズのセクシーな踊りに胸をときめかせながら、

釘づけになっていたことなど明かしました。

驚いたのは、久保田さん自身が「ソウルトレイン」に出演したという事実!

失礼ながら、知りませんでした。

あのドンとも言葉を交わしたそうです。

「ソウルトレイン」の舞台に立ったということは、アメリカでも久保田さんの音楽が評価された証。

ドンが世界に撒いた「R&Bの種」が、海を超えて日本で花開き、果実となってドンのもとに帰ってきた、とも言えるのではないでしょうか。

事実を知って鳥肌が立つような感動を覚えました。

再放送は、22日(水)前10:00〜です。聴き逃した方はチェックしてみてください。


ところで・・


その「ソウルトレイン」で抜群の歌唱力を披露していたのが、あのホイットニー・ヒューストン。

ドン・コーネリアス死去からほどなく、彼女が48歳の若さで亡くなったという衝撃のニュースが飛び込んできました。

「ソウルトレイン」によって市民権を得たR&Bと黒人社会のカルチャーは、

ホイットニーという類まれなるボーカリストによって、さらに世界のポピュラーとなりました。

ドンとホイットニーを失った今、ソウルミュージックはこれからどんな線路の上を走っていくのでしょうか。


次回、22日(水)後11:00〜「松尾潔のメロウな夜」は、そのホイットニーの特集です。こちらも必聴です!

pickup_mellow.jpg松尾潔のメロウな夜』

〜追悼 ホイットニー・ヒューストン

2月22日(水)後11:00〜前0:00

(再)2月29日(水)前10:00〜11:00


【DJ】松尾潔




Listen♪♪NHK-FM

NHK-FMの番組を、どうぞ今週もお楽しみください。


 




ソウルトレインというタイアップ番組がジェイウェイブにあった